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公正証書遺言6つのポイント!自筆証書遺言との違いや作成手順を解説

「遺言書ってどの方式で作成すればいいんだろう?やっぱり公正証書遺言の方がいいのかな」、「公正証書遺言と自筆証書遺言の違いって何?」とお悩みではありませんか?

 

それぞれの遺言書の方式にはメリットとデメリットがあるので、ご自身に合った方法を選択したいですよね。

 

このページでは、遺言書に関して、終活関連団体で毎月セミナーを行い、年間100件以上の相談に対応している司法書士事務所が、「公正証書遺言とは何か?」といった基本的なことや、「公正証書遺言の作成手順・手数料」、「自筆証書遺言との比較」、「公正証書遺言のメリット・デメリット」、「公正証書遺言が無効となる場合があるのか」をご案内します。

 

「どの方式の遺言書を選択すればいいのかな?」と迷っていらっしゃるようでしたら、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

  1. 効力は?遺留分に注意?公正証書遺言とは2つのポイントで解説
  2. 公証役場でかかる公正証書遺言に関する費用(手数料)
  3. 公正証書遺言の作り方を5つの手順で解説
  4. 公正証書遺言と自筆証書遺言のメリット・デメリット
  5. 専門家に公正証書遺言を依頼する5つのメリット
  6. 公正証書遺言のまとめ

1.効力は?遺留分に注意?公正証書遺言とは2つのポイントで解説

公正証書遺言とは、公証役場で公証人に作成してもらう遺言書のことです。

 

数ある遺言書の方式の中で最も確実性があります。

 

というのも、公証人(裁判官や検察官、弁護士といった法律実務を長年経験してきた人の中から、法務大臣に任命された法律のプロ)に作成してもらうだけでなく、2人以上の証人の立会いが必要だったり、遺言書の内容を読み聞かせ(または閲覧)の上で署名・押印が必要だったりで、厳密な方式で定められているためです。

 

 

もし興味があれば、上記のことは民法第969条に定められているので目を通してみてくださいね。

 


公正証書によって遺言をするには、次に掲げる方式に従わなければならない。
一 証人二人以上の立会いがあること。
二 遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授すること。
三 公証人が、遺言者の口述を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞かせ、又は閲覧させること。
四 遺言者及び証人が、筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名し、印を押すこと。ただし、遺言者が署名することができない場合は、公証人がその事由を付記して、署名に代えることができる。
五 公証人が、その証書は前各号に掲げる方式に従って作ったものである旨を付記して、これに署名し、印を押すこと。
(民法第969条)

 

それでは、公正証書遺言について2つのポイントでご案内しますね。

【ポイント①】効力が強く、無効になる可能性が低い

先程もご案内しましたが、公正証書遺言は、経験豊富な法律のプロである公証人が作成します。

 

そのため、形式の不備で無効となることは、まずありません。

 

しかし、遺言者自身に意思能力がない(認知症)状態で作成してしまった場合は無効になる可能性があります。

 

というのも、認知症だと、本人の意思を正確に伝えられる確証がありませんし、場合によっては、相続人の都合の良いように誘導されてしまう可能性があるためです。

 

ですので、公証人は認知症かどうかを遺言者に確認してから遺言書を作成していきますが、身体状態について虚偽の報告を受けた場合や遺言者本人に自覚症状がない場合には、公証人でも認知症だと見抜けない可能性があるのです。

 

もし、上記のような認知症の状態で作成された遺言に対して、内容に不満を持った相続人kら、訴えを起こされてしまうと、公正証書遺言であっても無効になる可能性があります。

【ポイント②】遺留分が発生する可能性がある

公正証書遺言に限らず、他の遺言書であっても共通して言えることですが、内容によっては遺留分が発生する可能性があります。

 

遺留分とは、兄弟姉妹以外の相続人(配偶者、子供、孫や親・祖父母といった直系尊属)が、最低限受け取ることのできる遺産のことです。

 

それでは、どのような時に遺留分が発生するのでしょうか?

 

とある事例で説明していきますね。

 

【登場人物】遺言者(太郎さん)、奥さん(花子さん)、子供(一郎さん)

 

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太郎さんは、子供である一郎さんとは関係が悪かったため、遺言書に「遺産のすべてを花子さんに渡す」と記載しました。

 

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遺言書の通りだと花子さんがすべての遺産を受け取ることになりますが、この内容では一郎さんは不満に思います

 

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このケースの場合、一郎さんは遺産をまったく受け取れないのでしょうか?

いえ、一郎さんは「兄弟姉妹以外の相続人」であるため、遺留分を請求できます。

 

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民法では、相続のときに不平等にならないように、遺留分として相続人の最低限の遺産が保証されています。

 

遺留分の割合については、民法第1028条で定められているとおり、「直系尊属のみが相続人であれば3分の1、それ以外のケースは2分の1」です。

 

直系尊属のみが相続人とは、遺言者自身の親、祖父母だけのケースです。※配偶者(事例では花子さん)の親、祖父母は対象になりません。

 


兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合に相当する額を受ける。
一 直系尊属のみが相続人である場合 被相続人の財産の三分の一
二 前号に掲げる場合以外の場合 被相続人の財産の二分の一
(民法第1028条)

 

 

それぞれの最終的な遺留分は、上記の割合をさらに法定相続分(配偶者、子供、親・祖父母・兄弟姉妹などの法定相続人が受け取れる、民法で定められた遺産の割合)で割って計算します。

 

言葉だと分かりづらいかと思いますので、図でご案内しますね。

 

太郎さん一家の例だと、民法第1028条の二に該当するため、一郎さんの最終的な遺留分は4分の1になります。

 

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ちなみに直系尊属のみが相続人のケースについても、図でご案内しておきますね。

 

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もし、太郎さんに配偶者も子供もなく、相続人が父親の太助さんと母親の梅代さんのみだった場合、太助さん・梅代さん、それぞれが請求できる遺留分は6分の1となります。

2.公証役場でかかる公正証書遺言に関する費用(手数料)

2.公証役場でかかる公正証書遺言に関する費用(手数料)

最も確実性が高い公正証書遺言を作成するには、もちろん費用(手数料)がかかります。

 

この費用(手数料)ですが、遺言書に記載する財産の金額と遺言書の枚数によって異なり、さらに別途費用が発生する場合があります。

 

公正証書遺言に関する費用は以下の3つの手数料の合計額です。

 

  • 【費用①】財産の価額に対する作成手数料
  • 【費用②】枚数に対する手数料
  • 【費用③】別途費用(公証人が出張した場合の手数料)

 

それでは、それぞれの費用の求め方について、詳しくご案内しますね。

【費用①】財産の価額に対する作成手数料

まずは、遺言書に記載した財産の価額によって手数料がかかります。

 

手数料は下記の基準表から求めることができます。

 

遺言に記載する財産の価額 手数料
100万円以下 5,000円
100万円超~200万円以下 7,000円
200万円超~500万円以下 11,000円
500万円超~1,000万円以下 17,000円
1,000万円超~3,000万円以下 23,000円
3,000万円超~5,000万円以下 29,000円
5,000万円超~1億円以下 43,000円
1億円超~3億円以下 43,000円+@(1億円超過額5,000万円ごとに13,000円)
3億円超~10億円以下 95,000円+@(3億円超過額5,000万円ごとに11,000円)
10億円超~ 249,000円+@(10億円超過額5,000万円ごとに8,000円)

 

ココで注意してほしいのですが、すべての財産の合計に対しての手数料ではなく、遺言書ごとの財産の価額に対して手数料がかかるということです。

 

また、財産の合計価格が1億円以下の場合は上記の手数料に11,000円が加算されます(通常加算)。

 

 

例えば、配偶者に2億円の財産を、子供に1憶円の財産を譲る旨の遺言を遺した場合は、次のように計算します。

 


<配偶者>
43,000円(1億円までの分)
+13,000円(5,000万円ごとの超過分)
+13,000円(5,000万円ごとの超過分)
=合計額 69,000円
 
<子供>
43,000円(5,000万円超~1億円以下)
※1億円以下の財産ですが、財産の合計額は配偶者と合わせて3億円のため通常加算はされません。

 

【費用②】枚数に対する手数料

次に、遺言書の枚数に対して手数料がかかります。

 

公正証書遺言は、原本、正本、謄本の3種類が作成され、遺言書の枚数によってそれぞれの手数料が異なります。

 

遺言書の枚数 手数料(原本) 手数料(正本) 手数料(謄本)
1~4枚 0円 250円×枚数 250円×枚数
5枚以上 250円×4枚を超える枚数 250円×枚数 250円×枚数

 

例えば、6枚の公正証書遺言を作成した場合は、以下の計算式で求められます。

 


原本の手数料:250円×2枚(4枚を超える部分)

正本の手数料:250円×6枚

謄本の手数料:250円×6枚

=3,500円


 

【費用③】別途費用(公証人が出張した場合の手数料)

最後に、別途費用がかかる場合があります。

 

通常であれば、公証役場に行って、公正証書遺言を作成してもらうので、別途費用はかかりません。

 

しかし、遺言者が寝たきりで連れ出すことができない場合には、公証人に自宅や老人ホームなどに出張してもらい作成する必要があるので、公証人の日当と交通費(実費)、さらには【費用①】財産の価額に対する作成手数料に50%が加算されます。

 

公証人の日当は、一日につき大体10,000円~20,000円が目安です。

 

3.公正証書遺言の作り方を5つの手順で解説

3.公正証書遺言の作り方を5つの手順で解説

公正証書遺言は、遺言者が口で伝えたことを公証人が聞き取り、作成してもらえるのが特徴の遺言書です。

 

それでは、公正証書遺言が完成するまでの5つの手順で解説していきますね。

 

  • 【手順①】事前に4つの内容を決める
  • 【手順②】必要書類・資料を用意する
  • 【手順③】証人を2人手配する
  • 【手順④】公証役場と遺言の内容について事前に打合せをする
  • 【手順⑤】公証役場で遺言書を作成する

【手順①】事前に4つの内容を決める

まずは、公証役場へ行く前に、事前に4つの内容を決めておきます。

 

  • 内容①:財産の分配方法
  • 内容②:遺言執行者の指定
  • 内容③:その他遺言事項
  • 内容④:付言事項

 

これらの項目を事前に決めておくと、公証役場との打ち合わせをスムーズに進めることができますよ。

内容①:財産の分配方法

まず、「誰に」「どの財産を」「どの割合で」分配するのかを決めます。

 

例)遺言者は、妻〇〇に遺言者所有の不動産を相続させる。

 

例)遺言者は、長男〇〇と次男〇〇に遺言者名義の預貯金を2分の1ずつの割合で相続させる。

 

万が一忘れてしまったときのためにも、メモを取っておきましょう。

 

内容②:遺言執行者の指定

続いて、遺言執行者の指定をしておきます。

 

遺言執行者とは、相続財産の管理をおこなったり、遺言の内容を実現するための手続きをおこなったりする人のことです。

 

遺言執行者は、未成年者及び破産者はなることができませんが、それ以外の人であれば誰でもなることができます。

 

遺言執行者は、必ずしも遺言書の中で指定する必要はありませんが、指定していないと、いざ遺言書の内容が執行される時に、誰が手続きを行うかわからず、トラブルに発展する恐れがあります。

 

また、遺言書の内容によっては、遺言執行者が必須のケースもあります。

 

遺言執行者が必須になる2つのケース
 
①遺言認知
②相続人の廃除・取り消し

 

①の遺言認知とは、遺言書内で隠し子の存在を明らかにする事です。

 

隠し子にも遺産を受け取る権利が発生するので、遺言執行者を指定しておく必要があります。

 

②の相続人の廃除・取り消しとは、相続人から特定の人を外す事です。

 

この場合、内容の執行は遺言執行者でなければできません。

 

①と②のケースで、遺言執行者が指定されていないと、家庭裁判所で遺言執行者を選定してもらう必要が生じて、時間がかかります。

 

あらかじめ、遺言書内で遺言執行者を指定しておくことで、相続手続をスムーズに進めることができます。

 

また、どんな人を遺言執行者として指定すれば良いかわからない場合は、弁護士や司法書士などの専門家に依頼する事も手段の一つです。

内容③:その他(遺言事項、付言事項)を決める

その他(遺言事項と付言事項)について決めます。

 

遺言事項とは、民法などの法律による効力が生じる項目を指します。

 

逆に付言事項とは、「最後まで寄り添ってくれた〇〇(妻)に感謝しています」、「●●(息子)、いつまでも○○(奥さん)と仲良くね」といった最終的な気持ちや、希望などを相続人らの関係者に伝える(法的効力が生じない)項目のことです。

 

公正証書遺言においては、公証人が必ずチェックしますので、「この項目は遺言事項だから…」と明確にする必要はありません。

 

とにかく、遺したい言葉を決めておきましょう。

【手順②】必要書類・資料を用意する

【手順②】必要書類・資料を用意する

必要書類・資料を用意します。

 

公証役場に申し込む際には以下の書類が必要です。

 

書類名 状況
遺言者の戸籍謄本 ※1 必須
遺言者の印鑑証明書 ※1 必須
印鑑(実印) 必須
推定相続人等の戸籍謄本 遺産を受け取る方が推定相続人や推定相続人以外の親族の場合
遺産を受け取る方(個人)の住民票 遺産を受け取る方が推定相続人以外で個人の場合
遺産を受け取る方(法人)の登記簿謄本 遺産を受け取る方が推定相続人以外で法人の場合
不動産の情報や評価額が分かるもの ※2 遺言書に記載する財産が不動産の場合
預貯金の口座情報がわかるもの ※3 遺言書に記載する財産が預貯金の場合

 

推定相続人・・・将来、相続を受けることが推定できる人のこと

 


※1 遺言者の戸籍謄本・印鑑証明書は3か月以内に発行されたものが必要です。

※2 登記簿謄本、評価証明書、納税通知書等をご用意ください。

※3 口座情報がわかるものとは、銀行名・支店・種別・口座番号・現在の残高を記載したものです。メモでも構いません。


 

戸籍謄本は、遺言者の親族関係を証明するために必要です。

 

状況に応じて、表に記載されている書類を取得するようにしてくださいね。 

【手順③】証人を2人手配する

当日、遺言書を作成する際は、遺言者と公証人の他に証人が2人立ち会う必要があります。

 

なぜ証人が必要かというと、遺言者の意思能力を確認したり、自分の意思で遺言書を作りに来たことを証明したりするためです。

 

公証人だけでは、遺言者が認知症であるかどうか(意思能力)、自分の意思で公証役場に来たのかどうかを判断することができませんよね。

 

遺言者の意思能力を確認・証明するために、証人に同伴してもらう必要があるのです。

 

ちなみに、証人には以下に該当する人がなることができます。

 

  • 相続関係のない親族
  • 伯父・叔母・姪甥などの傍系血族
  • 兄弟姉妹(相続人になる場合はNG)

 

もし、ご自身で証人が手配できない場合は、手数料がかかりますが公証役場に手配を依頼することができます。

 

また、司法書士などの専門家に証人になってもらうことも手段の一つです。

 

証人が手配できたら、証人の情報(氏名、住所、生年月日、職業)をメモしておいてください。

このメモは次の手順④で提出する必要があります。

 

【手順④】公証役場で遺言の内容について事前に打合せをする

公証役場で遺言の内容について事前に打合せをします。

 

公正証書遺言は、公証役場に行ってもすぐに作ってもらえるわけではありません。

 

遺言者と公証人で事前に打ち合わせをして、しっかりと遺言書案を固めておく必要があります。

 

まずは、手順②でご案内した必要書類と手順③で手配した証人の情報を公証役場に提出します。

 

次に、手順①で決めた遺言書の内容を公証人に伝えて、遺言書案を作成していきます。

 

最後に、遺言書案の内容を確認して問題がなければ、公正証書遺言を実際に作成する日程を決めます。

 

【手順⑤】公証役場で遺言書を作成する

公証役場で、実際に公正証書遺言を作成します。

 

流れについては、以下をご覧ください。

 

 

公証役場での公正証書遺言作成の流れ
 
①公証人による遺言書の読み上げ
②遺言者と証人の署名・押印
③手数料の支払い
④公正証書遺言完成(原本、正本、謄本で1セット)

 

順番に説明しますね。

 

①公証人による遺言書の読み上げ
公証人が事前の打ち合わせ(手順④)で決めた遺言書の内容を、遺言者と証人(2名)の前で読み上げます。

 

②遺言者と証人の署名・押印
内容に問題がなければ、遺言者と証人(2名)が署名・押印します。
遺言者が署名できない場合は、公証人が代筆することも可能。

 

③手数料の支払い
公証役場に公正証書遺言の手数料を支払います。
詳しい金額については「2.公証役場でかかる公正証書遺言に関する費用(手数料)」で確認した金額をご参照ください。

 

④公正証書遺言完成(原本、正本、謄本で1セット)
公正証書遺言は、原本・正本・謄本を1セットとして作成されます。

 

原本とは、公証人、遺言者、証人がそれぞれ署名・押印したオリジナルの書面の事で、公証役場で保管されます。

 

正本と謄本は、遺言者に対して交付されます。

 

正本は、原本と同じ内容が記載されたもので、原本と同じ証拠書類としての効力を備えており、相続手続きなどで使用される大切な書面です。

 

謄本は、正本よりも証拠書類としては効力が低い書面です。

 

謄本も相続手続きで使用することは可能ですが、相続手続き時等で、役所から正本の提出が求められる事があります。

 

もし交付された正本と謄本を紛失した場合には、公証役場で再発行してもらえます。

4.公正証書遺言と自筆証書遺言のメリット・デメリット

4.公正証書遺言と自筆証書遺言のメリット・デメリット

遺言書には、これまでご案内してきた「公正証書遺言」の他にも、自分で作成する「自筆証書遺言」があります。

 

どちらの遺言書が良いかは、遺言者の状況によります。

 

公正証書遺言は、自分では字を書けない(もしくは字を書くのが大変)場合や確実な遺言書を作成したい場合に最適です。

 

対して自筆証書遺言は、費用をかけたくない時や、内容を誰にも知られたくない人にとって最適です。

 

詳しくは以下の表で、各々の遺言のメリット・デメリットを比較してご案内しますね。 

 

  メリット デメリット
公正証書遺言 遺言が無効になる可能性が低い
遺言書の紛失・偽造を防止できる
自分で書く必要がない
検認手続不要(すぐに相続手続を開始できる)
手続に費用や時間がかかる
公証人や証人に内容を知られてしまう
自筆証書遺言 自分一人で作成できる
費用をかけずに作成できる
遺言書の存在と内容を秘密にできる
方式の不備で無効になる可能性がある
内容の解釈で問題になる可能性がある
紛失、改ざん、発見されないおそれがある ※
検認手続必要(相続手続に時間がかかる) ※

 

※2020年7月10日より自筆証書遺言が法務局に保管できるようになります。この場合、法務局が原本を保管するため、紛失、改ざん等の心配が無くなるほか、検認手続が不要になります。

 

公正証書遺言の主なメリットとしては、無効になる可能性が低い事があげられます。

 

自分で書く自筆証書遺言と違い、公正証書遺言は形式や内容を心配する必要がありません。

 

自筆証書遺言は、民法改正による形式の緩和や、法務局での保管制度が実施されるなど、法の整備が進んでいますが、それでも公正証書遺言の方が確実性はより高いと言えます。

 

公正証書遺言のデメリットとしては、高額な費用がかかるほか、公証人と証人に遺言書の内容が知られてしまう事があげられます。

 

よって「出来るだけ費用は抑えたい・・・」「親族にしか知られたくない内容がある」といった人にとっては、公正証書遺言は不向きだと言えます。

 

また、必要書類の準備や証人の手配など、公証役場に行く前にさまざまな準備が必要であることもデメリットです。

 

人によっては、必要書類が膨大な量になり、それだけで相当な労力を要してしまうかもしれません。

 

ただ、専門家に依頼することで、準備に関するデメリットは回避できます。

 

専門家に依頼すると、事務的な作業についてサポートしてもらえるので、遺言書の内容に注力することができます。

5.専門家に公正証書遺言を依頼する5つのメリット

5.専門家に公正証書遺言を依頼する5つのメリット

専門家に公正証書遺言を依頼することにより、次の5つのメリットがあります。

 

  • 遺言書案の作成をまかせられる
  • 何度も公証役場に行かなくてよい
  • 公証人との打ち合わせを全部代行してもらえる
  • 証人2人を用意してもらえる
  • 必要であれば遺言執行者になってもらえる

 

「4.公正証書遺言と自筆証書遺言のメリット・デメリット」でもご案内しましたが、公正証書遺言は、事前の準備や公証人とのやり取りに時間と手間を要します。

 

「●●の書類が必要だけど、どこに取りに行けばいいだろう?」

「公証役場との打ち合わせ日程を組みたいけど、家族も忙しくて中々日程が決められない」

「証人は誰にするのが良いだろう?」

 

自分達ですべての準備をすることは、正直なところかなりの負担であると言えます。

 

そこで、専門家に依頼すると、準備や手続き等をサポートしてもらう事ができます。

【メリット①】遺言書案の作成をまかせられる

遺言書に書きたい内容を聞き取り、専門家の方で遺言書案を作成します。

 

遺言書の内容を決めるためには、遺言者がどのような親族関係にあるのか、財産はどのような種類をどれほど所有しているのか、それぞれを詳細に把握する必要があります。

 

親族関係が複雑であったり、財産が多かったりすると自分ですべてを把握することはとても困難です。

 

そこで、専門家が入ることでその詳細の調査について一任することができます。

【メリット②】何度も公証役場に行かなくてよい

何度も公証役場に行く必要がありません。

 

通常であれば、事前打合せと遺言書作成で2回、公証役場に行く必要があります。

 

専門家に依頼すると、文言の作成や書類取得、事前打合せを対応してもらえるので、公証役場へ出向くのは遺言書作成の1回のみで済みます。

【メリット③】公証人との打ち合わせを全部代行してもらえる

公証役場とのやり取りは、すべて専門家がしてくれます。

 

公証人との打ち合わせはすべて専門家がおこないます。

 

遺言書案の作成も代行してもらえますので、整った形で内容をゆっくり考えることが可能です。

【メリット④】証人2人を用意してもらえる

専門家の方で、証人2人を用意します。

 

自分で証人を手配することが厳しい人は、専門家に用意してもらうことで手間が省けます。

【メリット⑤】必要であれば遺言執行者になってもらえる

専門家は、遺言執行者になることが可能です。

 

専門家によっては、公正証書遺言を作成するまでのサポートだけでなく、遺言書の撤回や修正、保管などその後のサポートまでトータルに行ってくれます。

 

「確実に遺言書の内容を実現したい」という人は、是非専門家に遺言執行者を依頼することも考えてみてくださいね。

6.公正証書遺言のまとめ

公正証書遺言は、内容に確実性があり、保管面でも安全性に優れた遺言書です。

 

公証人のチェックが入るので、作る側にとって安心感が持てるのはかなりの強みです。

 

ただ、公証役場での手続きにおいて、準備に手間と時間を要する事は留意しておいてくださいね。

 

  • 必要書類・資料を揃えなければならない
  • 証人を2人手配する
  • 公証人との綿密な打ち合わせが必要
  • 自分の財産や親族関係をきちんと把握する
  • 場合によっては、公証役場に何度も行く事がある

 

自分で全てを準備することが難しいという方や、1度の手間で全てを完了させたいという方は、専門家に依頼することも検討してみてくださいね。